カメラ関連のモノ・コト

【作例多数】Nikon newFM2 初心者にも上級者にもおすすめできるフィルムカメラ。

  4月上旬、ふらっと中古カメラ屋さんに立ち寄った時、このNikon newFM2が陳列されていた。かなり状態も良い。

Nikon newFM2

  「運命だな」 すぐにそう感じた。 だが値段は約60000円。ニッコールのオールドレンズと合わせて約70000円。学生である自分にとって決して安くない値。 「でも、ここで買わなかったら一生出会えないかもしれない。」 そんな感情を胸に抱きながらひとまず店を離れた。 しかし、家に帰っても頭に浮かんでくるのはNikon newFM2のことばかり。 結局、次の日もう一度カメラ屋さんに赴き、購入。 ここから僕のフィルムカメラライフが動き出した。

記念すべきファーストロール。上限枚数は36枚。

デジタルのカメラでは1時間もあればなくなってしまうが、僕は1ヶ月かけてじっくりと楽しんだ。

使用機材・フィルム

Nikon newFM2

もちろんボディはNikon newFM2

全体を黒が黒でまとめあげられており、『Nikon』の文字が映える。

僕が愛用しているSONY α7IIIなどのデジタルカメラと比べると右手のグリップになる部分が平らになっており、少し扱いにくい。しかしそれすらも愛おしく感じてしまう。

NIKKOR Ai-S 50mm f1.8

レンズは「NIKKOR Ai-S 50mm F1.8」 本当はf1.4のレンズを狙っていたのだが、店頭のf1.4のレンズの状態がどれもあまり良くなく、オンラインではなく実物をみて購入したい、といった理由でこのレンズを購入した。

FUJIFILM FUJICOLOR 100

用いたフィルムはこの「FUJICOLOR 100」。 Nikon newFM2を購入したカメラ屋さんで一緒に購入しました。

FUJICOLOR 100 フィルム
Image credit : FUJIFILM

この「100」という数字はISO感度の大きさのこと。

 
【ISO感度とは】 ISO感度とは、簡単にいうと「レンズから取り入れた光をカメラの中でどの程度増幅させるか」の指標のこと。 ISO感度が小さい→多くの光を取り込む必要があるがノイズが少ない ISO感度が大きい→少ない光で写真が撮れるがノイズが増える

ISO感度が100のフィルムを選んだということもあり、夕方や薄暗い屋内では、絞りを開放したりシャッタースピードを長くしたりしても露光量が足りず、うまく写真が撮れない場面が結構頻発。。。

「はじめての経験だしこれはこれでいいか」と思いつつ、フィルムの36枚をじっくり時間をかけて大事に使っていきました。

以下では実際に僕がNikon newFM2を使って撮った作例をご紹介。 フィルムカメラを買おうか迷っている方などはぜひ参考にしていただけると嬉しい。

Nikon new FM2の作例と僕の気持ち

4月。外出自粛の息抜きに。

今年の4月は例年とは異なり外出自粛を強いられ、楽しみにしていた友人とのお花見を行うこともできなかった。

それでもやはり桜はみたい。

外出自粛の中、スーパーへ行った帰りにぱしゃり、とカメラにおさめることができた。

今年の4月に撮った桜。空の水色の色味が最高にきもちいい

次は横構図。日が落ちかけている夕方ごろの一枚。

こちらも同じ場所で、今度は全体を。 画像の圧縮などの関係で、少し画質が落ちてしまっているが、実際に届いた写真はそれぞれの桜の花がもっと鮮明に写っていて、解像度も申し分ない。

Nikkor 50mm f1.8のレンズを使用しているので、絞りを開放して背景が綺麗にボケた写真も。

f1.4やf1.8のレンズの明るさがNikon newFM2の良さをさらに引き立ててくれる。

鮮やかな緑、木の温かさ。

フィルムカメラ Nikon newFM2 作例9

これはオールドレンズの特徴を十分に生かした一枚。遠くのボケた部分に注目すると、グルグルしているような独特のボケ方。素敵だ。

しかもこの写真は撮って出しのものを引っ張ってきた。

これもフィルムカメラの楽しみのひとつ。

Nikon newFM2 作例

ピントがうまく合わなかった写真もこの雰囲気を醸し出してくれる。撮って出しでもこの鮮やかな緑なのはさすが。

Nikon newFM2 作例

木の枝葉の隙間から差し込む光と陰。

カメラを持っていなければ気にすることもなかったであろうなんでもない景色でさえ、フィルムカメラの前では輝いて見える。

雨、傘、玉ボケ。

雨の日。

雨が降っている時にフィルムカメラを持ち出すのは少し気が引けるが、思い切って持ち出してみた。

Nikon newFM2 作例

綺麗な玉ボケ、美しい青色の色味、フィルム特有のざらざらとした粒子感、この写真はかなり気に入っている。

ファーストロールでもこの写真が撮れてしまうことに感動しっぱなし。

Nikon newFM2 Nikkor 50mm f1.4 作例16

ふと足下に目を向けると小さな水たまり。

思わずフィルムを巻上げ、露出を補正し、ピントを合わせ、ここで一息。

そしてシャッターを切った。

生活の中に見つけ出す美しい瞬間。

フィルムカメラを持ち歩いていると、思わず「あ、素敵だ」と思ったシーンや瞬間を切り取ることができる。

Nikon newFM2 作例

京都大学の時計台。僕はこの大学に通っている。(今はオンライン授業で滅多にキャンパスに向かうことはないが。)

カメラを持つまではそこまで気にもしなかったこの時計台も、カメラを持ってからというもの、可愛くて仕方がない。

Nikon newFM2 Nikkor 50mm f1.4 作例3

寂れたアパート。桜の写真とは打って変わって渋い雰囲気を醸し出している。住んでいるのはおそらく京都大学の学生。

Nikon newFM2 Nikkor 50mm f1.4 作例18

京都に住んでいる僕は、用事がなくてもふらっとどこかへ出かけ流ことが多い。

ここは寺町通。京都に住んでいない方でも聞いたことのある人は多いのではなかろうか。

外出自粛のムードも鎮まり、少しづつ活気が戻りつつあるころの京都の日常。タクシーがいい味を出している。

フィルムカメラ Nikon newFM2 作例19

森見登美彦の「四畳半神話体系」にも出てきたことで有名な鴨川デルタの近くにある商店街。

覗いてみると、たまたま市場が開かれており、地元の農家が育てた新鮮な野菜や果物を気分で購入。

都会的な三条や祇園とはかけ離れたゆるやかな時間が流れている。 Nikon newFM2はこの空気感さえもうまく表現してしまう。

僕はこの空気が大好きだ。

Nikon newFM2 Nikkor 50mm f1.4 作例14

京都大学の隣にある吉田神社の鳥居。その下で遊んでいる子供たち。

夕方の西日に照らされ、影が伸びているようすがとても美しく、思わずカメラを向けシャッターを切った。

終わりに

いかがだったでしょうか。

フィルムの写真にしか出せないこのノスタジックな色味、雰囲気、まさに僕が求めていたモノ。

デジタルの写真でもフィルムっぽく加工を施すことはできるが、やはり僕が求める空気感はフィルムにしか出せない。

これからもフィルムカメラのこと、オールドレンズのこと、僕の写真に対する考え方、などについて書いていこうと思うので、よければまたここに戻ってチェックしていただけると嬉しいです。

それでは。